(零)


未だに、ネットを探せば、自分の裸体写真を見つける。


そういった手合いのサイトはもちろん、掲示板で『男の娘』と書かれれば、どこからか拾ってきたボクの画像を貼っていく。それをパソコンに保存した奴はまた、別の掲示板で貼り、また、その繰り返し。


どんなに法律が厳しくなろうが、人の口に戸は立てられぬように、人の“好奇心”に歯止めは利かない。


今日もどこかで、ボクの画像見て、股間いきり立たせている奴がいるんだと、ふとした拍子に思ってしまう。


同時に、過去の記憶を思い出す。


『小さい子供だから』と言って、成長すれば全てを忘れるとは大きな間違い。


覚えている。
うんざりするほど鮮明に、また同じ夢を見る。