私はこの春に高校に入学したピカピカの一年生だ。
そして見事に高校デビューを果たした。
数ヶ月前まで黒髪のストレートロングだった髪は明るい茶色でふわふわなカールを描いている。

そんな私には1人しか友達がいない。
別に私が何かをした訳ではない。
勝手に相手が勘違いをしただけだ。
そんな私に声を掛けてくれたのが、武村花菜。

花菜が今日はテンション高く話し掛けてくる。
「あずぅ。合コン行かない?」
私は即答だった。
「嫌、絶対嫌。」
花菜は少しふて腐れた顔をした。
でもすぐに涙目で上目遣いになる。
「だめぇ?」
その仕草に私は弱い。
つい頷いてしまった。
「ありがとぉ♪」
一瞬の間に起こった出来事に少し困惑するも、ふと我に返って
「待って!」
そんな言葉が花菜に通じる訳もなく…
「けってぇね!」

こんなちっぽけな出来事が、私の運命を大きく左右するとは知らずに、私達は笑いあっていた。