「和羽…」 突然後ろから声がした。 低くて掠れた声はもちろん雅人のもの。 「な、なに」 いきなりなことにびっくりしていろんな意味でドキドキしながら振り返る。 「今日も行くから」 周りにいた女子が黄色い悲鳴をあげた。 どこから声だしてるんだ…。 「え、でも今日お母さん達いるよね」 あたしの両親と雅人の両親がいないのは一緒に出掛けてるから。 お父さんは仕事のことがほとんどだけど。