翌日。

仕事に向かった私。

・・・

仕事場で、昨日買った生地を

広げた。

・・・

『これはこの生地の方がいい』

『この生地、茉緒に似合うかも』

『こっちの生地は、オレに似合う?』

・・・

そう言ったのは全部類。

・・・

類の事を考えるだけで、

胸が温かくなり、

自然と笑みがこぼれた。

・・・

でも、その温かさはほんの一瞬で、

すぐに暗い影が姿を現した。

・・・

私…

何やってるんだろう・・・

・・・

無意識に、

生地を握りしめていた。

「そんなことしたら、

生地が可哀相ですよ」