練習を始めてから、どれくらいの時間がたったのだろう。
あたしは少し休憩をしようと、椅子に座った。
そのとき――…
「あれっ、麗紀!?」
音楽室の扉を開けて入ってきたのは、美歌だった。
「あ、美歌。おはよう」
「おはよう…って麗紀、朝練してた?」
首を傾げながら美歌が尋ねた。
「うん。丁度今、休憩しようと思ってた所」
「きゅ、休憩?麗紀、何時から練習してたの?」
なんだか今日は美歌がたくさん質問してくるな。
「んー、何時だろ。分かんない」
あたしは時計を見ながら言った。
あぁ、もう8時になるんだ…。
そんなことを思っていると、美歌が急に笑い出した。
「あはは!!出た!麗紀のブッ飛んだ行動!!!」
「は!?ぶ、ブッ飛んだ?」