まずあたしが学校に登校して気づいたこと

それは匠が同じクラスの女の子と仲良さげに話していること


大人っぽくて落ち着いた雰囲気だけど、笑った顔がかわいらしい子だった



「青葉、青葉っ」

肩を叩かれ、あたしは我に返った

「あ、茜……おはよ」

「あいさつはいいからこっちっ」


グッと腕を引っ張られたあたしはトイレに連れていかれた


「もう……見ちゃった、よね?」

気遣うように遠慮がちに話す茜にあたしはさっきの光景を思い出した


「まぁ……仲良さげだったけど……」



その返事を聞いて気まずそうに目をそらした茜

あたしはその反応だけで十分だった