次の日


行きの電車であたしは無意識にクロの少し癖のある黒髪を探していた



昨日あれから家に帰ったあたしは寂しさが込み上げてきた

少しでも寂しさを紛らわせようと音楽を聞いたりしてみたけど、クロのときのような感覚にはなれなかった


だから余計にクロの姿を見たかったんだと思う



結局クロの姿はどこにもなく、あたしは匠が隣にいない日を久々に感じながら学校に向かった