「もう二度と会えないと思っていたのよ。」

立ち話もなんだから、と家の中に入れてもらった私は綺麗な応接間で紅茶を頂いていた。
『すいません、あまり覚えていないのですが・・・。』
「覚えていたら凄いわよー。貴方が三歳の時と四歳の時の二回しかあっていないのだから。」
『それなのに、私のこと・・・?』
「当たり前じゃない!!だってそこには女の子は一人しか居なかったもの。」
旦那は女性としか話してはいけないというものだから・・・。
と少し残念そうに言う、愛美さん。

「とても礼儀正しくて、大人しくて、可愛らしくて・・・。まだお腹の中に居た莉玖の名前を一緒に考えてくれたのよ?」
「え、そうなの?」
「ええ。瑠奈ちゃんが、りっくんて言うものだから、必死にりっくんとあだ名で呼べるような名前を探したの。」
『そうでしたっけ?』
「そうよ~。莉玖がやっと人前で話すようになった三歳のとき、突然、雅くんと純ちゃんの会社が倒産して、二人はそれ以来、瑠奈ちゃんを連れてくる事はなかった。」

「瑠奈ちゃん、今までどこにいたの?」


その質問に、胸を落ち着かせて、言った。


『いとk「直ぐ傍のお屋敷に、監禁されていました。」

私の言葉に被せてきたのは莉玖だった。
「監禁?!」
「はい。」