見間違えるはずが無い、聞き間違えるはずが無い。
この声は、この顔は、

私だったとき、大好きだった、あの修兄だもの。





「兄貴・・・。」
「洸、少し甘くない?いっその事、ジュリアも一緒に監禁しちゃえばいいんだよ。」
「はぁ?!何言ってんだよ、兄貴!!ジュリアは豪華な部屋に監禁して人形のように祀ろうって言出だしたのは兄貴じゃんか!!」
『人形・・・?』
「だからさぁ、こんな薄汚い牢獄じゃなくて、もっと豪華な部屋に、絶対監禁しちゃおうよ。」
「は?」
「つまり、殺しちゃえばもう二度と逃げられないし、一生俺たちのものでしょ?」
「兄貴、相変わらず考えることが恐ろしいな。」

そう言いつつも、どこか楽しげな表情のマスターにボクと莉玖は背筋が凍った。






「今夜、00時00分。ジュリアを永遠に俺らのものにしよう。」