えー、唐突にすみません


「お前が我が国の勇者じゃ!!」


僕は魔王です





『さぁ、冒険へ!…の前の恒例王様のお話から』





この世界は今、壮大な『勇者ブーム』で、いろんな国から勇者が現れます


僕は魔王の業務にあき、少し息抜きにと思ってこの街にきたんですが…


運悪くこの街があるお城の城下町で、なんかよくわからないまま冒頭となります


「おぬし、名は何というのじゃ?」


「あ、はい。…ルカ・リリーシナといいます」


あ、魔王なのに名乗っちゃた


バレたら、どうなるのかなぁ…


「うむ。その容姿に恐ろしく合った女々しい名じゃな!」


き、気にしていることを…!


というかこの王様、僕が魔王なの気づいてないし


意外とすぐそばに魔王城あるんだけどなぁ


「おぬしを勇者にする理由を聞きたいか?聞きたいか?しょうがない、聞かせてやろう」


いや、僕聞きたいとは一言も言ってないんですけど…


しかも言い方が何気にうざい…


「それはおぬしがこの城下町に入った、100万人目じゃからだ!!」


うん、心底どうでもいい