「ねぇ、月魅って、大東君ってどんな感じ?? 席が隣りなら話したりするんでしょ~~」



廊下で、顔を合わせると真帆が、興味津々な様子で聞いてきた。



「うん。まぁ、そうだけど……」



「あたしもしゃべってみたぁい♪ 大東君かっこいいよね。隣りの席なんて最高じゃん!! いいなぁ」



はぁ……またこんな感じの会話。



大東君が転入してきたから、何回このセリフを言われたことか。



「あたしのクラス、大東君のファン多いよ。なんかさ、かっこよくて見とれちゃうよね。大東君ってさ」



「真帆は、そんなこと言っていいの~~? 真帆には智樹がいるでしょ」



「え~~、ぶっちゃけ智樹よりさぁ、大東君のほうが、かっこいいよ!!」



「あれ?? この前までミナト先輩のこと、かっこいい、かっこいいって言ってたくせに」



「まぁ、ミナト先輩もいいけどさぁ……。でもやっぱり大東君かなぁ♪」