あたしには、まだまだ知らない事が多すぎた。

これで、0を探そうとしてるんだから、

………世話ないや。





それからあたしは、約20分でやっと教室というやらの部屋に着いた。

「遅かったのね」

「………」

入口(ドア?)では、ライトさんが微笑ましい姿で待っていた。

「…アンタに置いてかれたから迷ったんだろーが」

…とも言えず。

「…すいません」

「まい良いわ、これから仲間を紹介するわね。丁度珍しく皆揃っているの」

珍しく…?

「皆丁度仕事を受けてないのよ、ほら。

あそこにいる彼が言うには偶然らしいけどね」

ライトさんはクスクス笑った。

「…そうだ、偶然だ。勘違いすんなよ」

「うげ…」

いや、やっぱりやめた。コイツは人じゃないんだ。そうだ、きっと亡霊だ。

「あ?んだと、コラ」

…う、わあ…。

なんか、耳触りな声が…。幻聴かしら…?

「おい、無視すんなよ」

「………」

「てめぇ…」

気のせい、気のせい…

「ふふふ、さあ教室に入って」

「…はい」

あたしは幻覚で見える人物を横切って中に入った。

…睨むそのコールドブルーの瞳を無視して。