―元カノとの対面―
懐かしい高校生の頃の記憶を辿っていたせいか、顔が熱くなっていた。
私、今も昔も、先生に恋してるね。
先生だらけの毎日は、あの頃と変わっていない。
私は縁日コーナーへ向かった。
もう先生はパンダじゃなく、新垣先生に戻っている。
入場門近くで、大声を出している先生が見えた。
あてものコーナーで手伝いをしている生徒と目が合った。
「あ、戸村さん?」
「新垣先生の奥さんですね!」
戸村さんの笑顔はキラキラと輝いていた。
「さっき、3年の先輩が何人か、手伝いに来てくれたんですよ!新垣先生の挨拶のおかげだと思うんです」
嬉しそうにそう言ってくれて、私も胸が熱くなった。