翌日、あたしはいつも通り学校へと行く。

教室に入れば、日向くんの机の周りにはバスケ部の人たちがいた。

ぁ、金里さんもいる……。

しばらく見ていると、ほんの一瞬だけ、日向くんと目が合った。

あたしは、思わず目を逸らした。


今まで、なんの関わりもなかった。

初めて一緒に帰った日の翌日だって、放課後の美術室まで話さなかった。


なんか……今思うと、自分すごい偉そうなこと言っちゃったよなぁ。


『日向くんなら、勝てるよっ、“天才”にだってっ!』


……うぅ、恥ずかし。


あたしは、自分の席に座る。

廊下側の一番前。

日向くんは、窓側の一番後ろ。

真逆の席。


「あいっかわらず、翼はちーせーよなぁ」

「うっせ!」

「カルシウムとってっかー?」

「とってるっつーのっ!」


聞こえる笑い声。

その声に、

ドキドキする。

このキモチは……なに??