ガヤガヤ…


いつにもまして教室のまわりが騒がしい。


あれから、夏樹と未央は他愛もないはなし(大体が朝の占いの話しをする夏樹に未央が付き合う。)しながら歩いてきた。


「あ?教室のまわり、うるさくね?」

階段を登ってすぐの2-Aの教室には他のクラスの女子が群がっ…集まっている。


教室の中を覗いては一緒にいる友達と「やばい、可愛い////」なんて興奮気味にしゃべっていた。


「あ!きっと転校生君だよ!」

なんて夏樹がぱんっと手を打って言う。


「あー、なーるほど。」

未央はさして興味なさげに答えた。


それどころか、「はーい、ちょっとどいてくださいよー。」なんていいながら女子のなかを進んでいく。


「あ、未央待ってよ〜。」

夏樹もあとを追いかけて教室の中に入るが…

どんっ!

なにかにぶつかった。


「ちょ、未央?入り口でいきなり止まんないでよね!」


夏樹は未央に文句をいうがいつもの毒舌が飛んでこない。


「…あ、れ?未央どし…」


「「あーっ!!」」

2つの声が重なった。

1つは未央の声。
もう1つは…誰?

未央の視線の先、そしてまわりの視線の先を辿っていくと、そこには昨日きた転校生、『白羽神楽(しらはかぐら)』の姿が。