涼しい風が吹く秋の放課後の教室………



「どーしよ……どっかに落としちゃったぁ……」



私、宝生実音。

高校2年生の平凡中の平凡の平凡女子です。

容姿も特別可愛い訳でも、目立つ存在でもない。

ほんとに平凡な女子高生です。


そして今。
親友の雪菜(ゆきな)から貰ったハンカチをどっかに落としてしまい、さがしています………



「……もう良いよ、実音。」



雪菜はずっと探し続ける私に言った。




「良くないよ!!」



雪菜から貰った大切でお気に入りのハンカチ………




どこに行ったの??