「わかった。」


郁は電話を切ると


「南組が攻めてきたようです。一刻も早くここからで出ください。」


そう言った。


「郁はどうするのじゃ??」


「お嬢様を迎えに行きます。涼さまと瑚さまはみなさまをお願い致します。」


「御意」


涼がそう言った瞬間、美利亜が入ってきた。


郁は走り寄ると


「お嬢様!お怪我はありませんか?」


そう聞いた。


「平・・・」


美利亜は言いかけてイスから落ちそうになった。


郁は美利亜を抱きとめて気づいた。


美利亜は左わき腹からかなり出血していた。


「お嬢様、これは・・・」


「朔に刺された。暉が1人で4人を相手してて・・・っ。でも暉はかなり痛手を負ってるから助けに行く。」


「しかし・・・」


郁の言葉を美利亜は遮った。