美利亜は地下の一室に朔と2人で向かいあっていた。


「自分から来るなんて珍しいじゃん。」


「脅したのはそっちでしょう?」


美利亜たちはさっきいた場所から100メートル離れたビルに来ていた。


「なんて脅した?」


「それは。」


     ****


10分前。


ちょうど美利亜は目が覚めた。

すると後ろから刃物を当てられた。


「着いて来なかったらここを家ごとぶっ飛ばすぞ。」


「本気?」


そう言いながら美利亜はさりげなくスカートのポケットに真雷刀を入れた。


「あぁ。本気だ。みーんな死ぬぞ。」


「わかった。」


「それとこの紙に旅に出ます。探さないでくださいって書け。」


美利亜は無言で紙とペンを受け取ると言われた通りに書き、パーカーの上にのせ、朔と静かにその場を立ち去った。