「…………」

沈黙の中で部員たちは真ん中に置いてあるものをデッサンする。


今日は花瓶に入っている花々を描いている。


時間制限は10分間。部員たちは自らの思いのままに手を動かし、描いていく。



「…はい、終わり。そこまで」

部長である私は10分間経ったところで声をかけた。


そして出来上がった作品をそれぞれ机に置き、皆の作品を眺めていった。


いろんな角度で描かれた作品たちは、同じものを描いているのに異なった雰囲気をもっていた。