莉亜のクラスには同じ中学出身
の子がいなくてちょっと不安も
あったけど表面では明るい性格の
莉亜の周りにはいつの間にか
話しかけてくれる子が増えていた


由香に朱里に洋美はいつも
ばかやって莉亜を元気づけて
くれていた。まだ出会ったばかり
の友達だし莉亜の今の胸の内を
言ったらひかれちゃう気がして
ずっと言えずにいた。


入学してから2週間程たってから
莉亜は二番目の姉がバイトして
いる“とんかつや”で一緒に
バイトをさせてもらうことが
決まっていたのでバイト先に
向かっていた。


「妹の莉亜です。よろしくお願い
します」
姉がマスターと奥さんに紹介
してくれた。
「よろしくお願いします」
姉に続いて莉亜もあいさつした。


莉亜が通う東高は基本的にバイト
禁止で見つかったら停学になる
それでも自分が高校に通うために
頑張ってバイトするしかなかった


週5日で土日も9時から22時までで
ほとんど休憩もなくバイトした。


それでもまだまだお金が足りず
22時半から知り合いのパブで
無理を言って働かせてもらう
事になった。