「じゃあ、最終的な進路を決めて
明日までに提出するように!」

帰りのホームルームで担任が
こう言って紙を配る。

「どうしょうかなぁ?莉亜は
何の仕事にするか決めた?」

洋美が莉亜にこう言う。

『まったく決めてないよ。っていうかなんかどうでもイイかなっ。どうせ好きな仕事なんて見つかるわけないし、夢はとっくに諦めたし・・・』

莉亜はあの日を思い出してた。

あの日の母の顔、今でも忘れない

夢を諦めてから、なんか仕事のことなんてどうでもいい。別に工場で働いたって、スーパーのレジ打ちだってお金が貰えるなら何でも一緒だし・・・


莉亜はこんな風にしか考えられない。周りはみんな進学するのに必死に勉強してる。本当なら莉亜もみんなみたいに今頃必死に勉強してたはず。


本当はそんな周りの子が羨ましい

『うちら就職組はみんなみたいに勉強しなくていいしわりと気楽じゃん!』

なんて洋美やカオに自分の気持ちをごまかすように言っていた。


けど就職決めなきゃなっ。
夜、家に帰って学校から持ってきた求人を見てみた


そこには大手化粧品会社の求人が
-○○化粧品の販売員-