-夕日の赤と海の青がキレイに重なり合う頃-


この瞬間が莉亜は大好きだった。

この瞬間を見たくなる時がある

そんな時はバイトを休み、家とは
逆方向の電車に乗ってこの海を
見に一人で来る・・・


ここに来ると莉亜は素直な気持ちになれる気がする。
-果てしなく続く広い海-


・・・涙が溢れた。

広い海を眺めていると自分の素直な気持ちに気づく。

いつも強がってばかり。本当は強くもなんでもなく、ただの弱虫なのに・・・

すぐに周りの事ばかり気にしてしまう。


莉亜はそんな自分の気持ちを隠してしまう自分自身が情けない。


海を眺めているとそんな逃げてる自分を反省したりする。

広い海をみていると自分の愚かさに気付く。



今日の事を思い出していた
・・・情けないけどそれでも祐也が好き・・・


溢れた涙が止まらない。


今まで祐也の支えがあったから
やりたくもないバイトも頑張れた。帰りたくもない家にも帰った。


祐也がいてくれたから。

そんな莉亜にとって大きな支えになってくれている祐也を失いたくない。


今の莉亜にとって祐也はすべてだから・・・


愛しているから・・・