「誰です?あの方は」


「なぜ、廉様の隣にいるのですか?」


「「私達の廉さまの隣に!」」



校門をくぐると、周りからヒソヒソと聞こえてきた声。


すみません……


そりゃやっぱり、相沢家の御曹司である上に、この容姿なんだからモテモテだよね……


あたしだって、望んでここにいるわけじゃないんです!


もしかしてこの雰囲気が続くのかと思うと、ちょっと怖い。



「早くここから去りたい……」



あたしのそんな思いに気付くこともなく、廉は足早に先を歩いていく。


そして周りにジロジロ見られながら着いたさきは……