―――――… 「今思うと随分急だったよね」 不意に、結菜がそんなことを口に出した。 放課後、たまに来る屋上のフェンスに手をついて見下げた景色。 …部活動、か。 よく頑張れるよなあ。関心する。 「…なにが?」 「マネージャーだよ。鈴村君に言われたの、随分急だったよ」 「…そうだね」 曖昧に濁した返事に、結菜が苦笑を滲ませた。 それをちらりと一瞥してから、また、校庭を見遣った。…視界に入ったのは、バスケ部。