ガアァッ!とあたしの頭に血が上った。

「こ・・・・・」


バクンバクンっ!!

血液が濃縮されたように沸き立つ!

ぎゅううっと痛いほど燃え上がる!



「こんのおぉぉ―――っ!!!」



あたしは叫んで狐面に向かって突進した!

よくも絹糸を・・・っ!!


「天内君! 待て!」


門川君の叫び声が聞こえたけど、止まらない。

止まれないっ。


絹糸をゴミみたいに扱われて・・・

黙って見ていられるもんかっ!!


充血しているかのように痛むあたしの目に、視える。

狐面の黒い渦。

中心の塊。