…結局、その催眠術の結果は出ず、私達オンナ達は、魔夜率いるオトコ共に散々笑われてその日は終了してしまったの。

でも、その日の夜。もう夜中の12時になりかけていたので、お風呂から出てきてパジャマにも着替えていた私は、そろそろ寝ようかとベッドに入ろうとしていたその時…

「…あら、電話?だれかしら!?」




「…俺だ、魔夜だ。」

「魔夜!?こんな時間に、どうしたの!!?」

「俺、自分がどういう悪魔か分かったから、いの一番に夏美、お前に教えてやろうかと思ってさ。

今から行くから、そのままでいなよ?」

「えっ!?ちょ、ちょっとそれってどういう…」

その時、突然部屋の明かりが消えて、部屋中、突風が吹き荒れたわ。

驚いて叫びそうになったその時、急に私の口を後ろから手で誰かがふさいできたの!

「もご、もが!ぷはあっ、だ、誰!?」

私は、私の口をふさぐその謎の人物の手を払いのけ、振り返った。

そこに立っていた謎の人物とは…

窓から差し込むかすかな外灯に照らされた、古風なタキシードと黒のマントに包まれた、携帯電話を片手に持って立ち尽くす魔夜だった!