〈千夏side〉


次の日、会社で私は昨日有に言われた言葉を思い出していた


「ちゃんと見ろか…」


「何を見るんすか?」







はぁ…ややこしいのが来た


「仕事の話だよ」


適当にごまかす


「ふうん、てっきりこの前の車での事で千夏さんも漸くオレの事意識してくれるようになったのかと…」


といって私のイスの背もたれに馴れ馴れしく手をかけてくる布施くん


ブルッ


なんか寒気した


慣れなれしくするなっつーの


軽く睨み付ける


「良いですねぇ、その目、オレ、嫌いじゃないッスよ。気の強い女」




ダメだこりゃ


なんか…頭も痛くなってきたよ


アホはほっといて早く仕事片付けよう