時間はかかったが、火は全て消えた。
しかし、大和屋の被害はかなり大きなものとなった。
この事件から、数日後ーー。


「松平容保様から、芹沢をどうにかしろと言われた」

近藤がそう言った。

「…ああ。俺も、どうにかしようとは思っていた」


土方も同意する。

これが、芹沢の暗殺へと繋がっていくんだ。


私は、何も口を出せずにいた。



「俺は、あんなことが起こった以上、芹沢を斬った方がいいと思う」


土方の言葉に、近藤が目を丸くする。


「そこまでしなくてもいいだろう。俺達は、意見が分かれても志は同じなんだ」