「ところで、何処に連れて行ってくれるの?」


未だに行き先を教えてくれない新君。


「もうちょっとだから」


その返事を今日何度聞いたものやら分からない。


「もー教えてください!」


「そうだな―…小島が可愛くおねだりしてくれたら教えても良いけど?」


「おねだりですか?」


それに可愛くなんて、可愛くない人に頼んでも意味無いことぐらい分かってるくせに。