【月side】

―――ドガッ…!!


鈍い嫌な音と共に血が口から出る。


「ゲホッゲホッ…」


「月、もうやめろ。俺が何とかするから下がれっ」


結大があたしの前に立った。そう、

あたし達はやっとの思いで頂上へ来たのだ。


だけどペガサスの閉じ込められている

最後の扉がどうしても開かないのだ。


「くっそぉ…大丈夫だから結大どいて!!
ムーンシャインーッ!!」



あたしは最後の力を出しきった。


―――バタンッ…


「お…おぃ!!月!!」


や…ヤバいな…あたし倒れたのか…

力が…意識が遠くなっていく。

暗い…暗いよ…。