さくらんぼ

先生との出会い

私、綾芽結衣。今日からここ私立桜ヶ丘高校のほやほやの１年生。

｢ゆーい！｣

あ、この子は私の中学校からの親友で小野美智瑠って言うんだ。

｢私、また結衣と同じ高校で同じクラスになれてチョー嬉しい。｣

｢私も嬉しい。｣

｢これからもよろしく。｣
｢うん。あ、じゃあ私急がなきゃだからまた明日学校で。｣

｢うん。また明日、バイバイ。｣

｢バイバイ。｣

私は美智瑠とバイバイして階段を急いで降りようとしたとき足を踏み外してしまった。もう死ぬかと思ったとき、

｢大丈夫か？｣

と、頭の上から少し低い声が降ってきた。

｢あ、はい、大丈夫です。ありがとうございます。ところであなたは誰ですか？｣

｢お前！助けてもらっておいて誰ですか？はないだろ。｣

｢すいません…。｣

｢俺は今日からここの学校の教師になった仲山秀介だ。入学式であいさつしただろ！聞いてたのか？｣
｢ね…寝てました。｣

｢何だと？罰として居残り、視聴覚室に来なさい。｣
｢えー…。｣

｢えーじゃない。早く来なさい。｣

これが先生との出会い。