「美味いメシ食わせてやる」


って残業の後、連れて来られたのは、和風建築のとてつもなく大きな平屋作りのお家で


案内されて歩いた玄関までのお庭が、まるでどこかの有名な日本庭園の様だった


「あのぉ…」


「何?」


「ご飯食べるんですよね?」


「そうだけど」


って柊さんは言うと時代劇にでてきそうな立派な作りの玄関を片手でガラッと開けた


そこには私のワンルームの部屋より広い玄関があった


「お帰りなさいませ、翔真坊っちゃん」


と、一人の女性が出迎えてくれた


「沢さん、突然で悪いんだけど何か食わせてくれる?」


「あらあら、こんなお時間までお仕事ですか?急いで何か支度いたしますね」


優しそうな女の人がそう言いながら奥へと消えてった


誰なんだろう?


お母さんって訳じゃなさそうだよね…