「……心優、大丈夫?」 杏ちゃんに殴られたお腹を押さえつつ、のんちゃんとふたりで向かった保健室。 割と広めのベッドの上で、エビみたいに丸まったのんちゃんが、心配そうな顔をあたしに向けた。 のんちゃんだって、杏ちゃんに蹴られたお腹が痛いクセに。 自分のことよりも、まず、あたしのことを心配してくれる。 小さい頃から、いつもそう。 その上……。