† side, 未来 †


家に入ってベッドに寝転がる


家の中は無音、静まり返っている

音をたてるのは私ただ一人。


私しか住んでないんだから当たり前だけど。


私は神谷 未来

という名前、らしい。


そしてこの大きな一軒家が私の家、ならしい。


私は何故か"あの日"より以前の事を思い出せない。


私は今から三年前の春、目を覚ますと病院に居た。


何故病院に居るのか分からなかった。

そんな事を思っている間に、一人の女の人が私の前に立っていた


「…誰ですか…?」

見覚えのない人だったからそう聞くとその女の人は泣き始めた

私は何が起きているのか全く分からなかった


その後に同年代位の男の子が私の前に立った

その人も初対面だった


いや、世界中の人、全員が初対面だった。


頭には何もなくて退院すると何故かこの家についた

私の名前は神谷 未来だと医者に言われてその家の表札には"神谷"と書いてあった