ケータイ小説 野いちご

月夜の翡翠と貴方

第二章
名前、少女、太陽のように




…何も、言わなくていい。


貴方と私は、奴隷と主人。

知らなくていいの。

だから、何も言わないで。


…そう、思っていたのに。


貴方が、わからない。

どうすれば良いのか、わからない。

翡翠葛はひとり、戸惑う。


貴方の優しさは、なんのため…?






「ジェーイド。起きろー」


…エルガの、声じゃない。

日の差し方が、あのテントじゃない。


ここは…………

私は薄っすらと、瞳を開いた。

するとすぐ近くで、明るい深緑が見える。




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