次の日学校に行きたくなくて、お母さんに具合悪いって言ったのに、“ズル休みするな”って怒られた。



小心者の私は制服でぶらつく事も出来ずに学校へ仕方なく向かう。



いつもなら、ここで直樹と待ち合わせしてたのに。


当然直樹の姿はない。



当たり前だよね。
いつもより早く家も出たしね…

私からさよならしたくせに、何を期待してたんだろう。




いつも2人で走ってた道も、1人で歩くと遠く感じた。





教室へ着いて席に着く。



『おはよ。』



「おはよう…昨日は変な所見せちゃって…ごめんね。」



『いや、俺こそごめんね。羽鳥があの男と付き合ってるなんて知らなかったから。知っていれば、もう少し上手く立ち回ってあげたのに。』



「いいの。そこまでしてもらう義理もないし。…あの後平気だった?」



よく考えてみれば、言いたい事言うだけ言って、とっととその場から逃げ出しちゃったんだよね。
あんな所に取り残された加藤君に申し訳ないな。



『いや。あの後すぐに羽鳥の彼氏も1人でいなくなって。残された女の子、新井さんだっけ?なんか真っ青な顔で立ちすくしてたから、俺も放って買い物行っちゃったんだよね。』



「そうなの!?」



『うん。あのいたずら書き、あの子の仕業だろうね。どうするの?本当に先生に相談するの?』




「ううん。しないよ。ただ誰がやったのか、はっきりさせたくてカマかけただけ。そんなに効果あったんだ。…悪い事しちゃったかな?」


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