それから引き止められることもなく

あっさり校内から出る事が出来た。




…私の学校、ゆるいよ……




「では帰るぞ」

「ああ…!待って!」




それはだめ!


また鬼の郷なんて連れて帰られたら

次いつ帰られるかわからないもん。



な…なんとか、

ここに留まる理由を………




「い、家に帰らないと…」

「家?」

「お、お母さんに
無断で泊っちゃったし?謝りに…」




少し考え込む風神さん




「いいだろう」

「あ、ありがとうございます!」




本当は今、一番会いたくないのが

お母さんなんだけど…っ!


絶対怒られるけど…っ!




それよりまだ……


得体のしれない鬼の郷へ行くより、

人間界に居られる方が良い。