彼は戸惑いながら、私に視線を送る。
「俺今日は宿に帰んないよ。
おねーさんとイケナイことするから」
私の手を引いて、男子生徒は彼と反対方向に歩き出す。
「おい、止めろ!!」
「イケ先は3-Aの担任と、熱い夜でも過ごせばいいだろう?」
そのやり取りを聞いて、すぐさま3-Aの担任があの女教師だと分かった。
生徒に言われているってことは、そうとうだよね?
そんなに親密で、男女の仲に見えるんだ。
何よ、一緒に住んでる女がいます!!とか言いなさいよ。
だからあの女教師が舞い上がるのよ。
.....違う。
私が可哀想だから、まだ別れを告げられていないのかも知れない。
本当はもう、あの女教師と付き合っているのかも知れない。
次に一緒に暮らすのは、あの女教師ってこと?
「何よ、そうならそうと言いなさいよ!!」
「「えっ!?」」