今まで、気が強くて、弱いところなんて少しも見せなかった


でも、その千夏が…



泣いていた




あたしは、驚いて唖然としていた



千夏「…何で…何でよ…!…」


桜「…千夏…」




あたしは椅子から立ち上がり、千夏に近づく



パラッ


千夏の手を縛っていたロープを解いて、そっと抱き締めた




千夏「!何よ…放しなさいよッ…!」


桜「ねぇ…何でそんな無理してるの…?」


千夏「無理なんか…!」


桜「無理してるでしょ?今だってそう。

頑張って弱い自分を隠して、強く見せようとする」




…何で、今まで気付いてあげられなかったんだろう…