「…あ、そうだ。俺、女嫌いだけど真冬は大丈夫だから」


女嫌いはそのままなんだね。


でも…私は大丈夫って心を許してくれたってことだよね?


そう思うと嬉しいな。


「え、本当!?」


「ああ。…真冬、サンキュー。これからもよろしくな!」


そう言って、舜太は先に歩いて行ってしまった。


ツゥ…っと、頬を1つの涙が伝った。


“真冬!サンキュー!”


おにぃ…ちゃんっ…。


思い出すのは、あの眩しいくらい輝いていた笑顔。


そして。




私が忘れたくても忘れられない〝あの日〟のこと。