「…やられたね。」


隣でポカンと学校を見つめる息吹に

つられて私も学校を見つめた。


「まさか学校が廃校になっちゃうなんて…。」


まだ、新しい校舎がどんどん壊されていく。


私たちの学校は生徒が少ないことと

お金が足りないことにより、

本日で廃校となってしまったのだ。



「ついてね…。」


「だね~…。」


あたし、篠原 心愛と幼なじみの佐々木 息吹は

通っていた学校とお別れしにやってきた。


そして、しぶしぶ近くの最寄り駅へ行き、

電車に揺られて2時間。