「奏~!」
そう言って読書中の私に飛びついてきたのは、このクラス、この学年、いやこの学園と言ってもいいくらいの人気者、千代 小春(チヨ コハル)。

かわいくって子犬みたいな少年。
いわゆる癒し系男子。

そんな男が、通称「ツンデレ小悪魔女」の私をラヴなんて!

ありえない。

あの事件からアイツは私にまとわりついてくるようになった。
その事件のことをお話ししよう。