それまでカタカタと忙しなく鳴り響いていたタイプ音が、突如、プツリ。 電源が切れたように止む。 どうしたのだろうと訝しむ私を他所に、視線の先の上司はといえば、ふう、と吐息を漏らし頬杖をつくという、何とも気怠げな所作でこちらを見つめていた。 「で? 君はさっきから俺のことを穴が開くくらい見てくるわけだけど 一体、俺の何がそんなに不服なのかな?」