ケータイ小説 野いちご

世界の終わりに、君は笑う

* 破滅を招く者は、抗い続ける




* 破滅を招く者は、抗い続ける


ある一人の者が、崖の上から海を見下ろしている。
風によって、被っていたフートが脱がされた。

プラチナブロンドの髪が、さらさらと靡く。
瞳はスカーレットとサファイアブルーのオッドアイ。
額には、飛竜(ワイバーン)を表す漆黒の紋章がある。

「奴らも本気を出してきたか……」

ぽつりと呟いた。

パチン、とフィンガースナップをする。
すると、黒い霧がその者の背後に集まった。そしてそれは次第に黒猫の姿になる。
猫といっても、狼とほぼ同じ大きさのものだ。
その者同様、スカーレットとサファイアブルーのオッドアイである。

「もう一人と共にいる人間とエルフを、僕のもとへ連れて来い」

するとその黒猫は、霧のように姿を消した――。




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