「アハハ〜」

「でさ〜昨日さ……」


沙和と昼メシを食い、次の授業まで時間がある俺は、

手話の本を広げて勉強中…


隣には修也、恵里佳、美穂がいて、3人で話をして正直うるさい。

特に恵里佳と美穂2人のくだらない会話が、かなり耳障り。





「奏」



「ん?」


俺に話しかけてきたのは修也だった。




「勉強・・進んだ?」

「まあまあ。あとちょっとかな…」


ここんとこ…1日の大半は手話の本を広げ、N○Kの手話の番組を録画して観たり…

パソコンで手話のことを調べたりと、手話尽くしの日々。


日に日に覚えていく手話は楽しい。

それに、何よりも手話を体に取り入れるたびに、沙和に近づいてる気がして、そのたびに嬉しくなる…





「奏はさ…」

「…!‥ん?」

「沙和ちゃんのこと好きなの?」

「…うん」


修也の質問を、手話の本を見ながらさらっと答える俺。




「お――ッ!!」




「なに(汗)」


急に興奮し出す修也。