シュッ

ガコンっ



目の前には緑色の芝生。

小さなグラウンドで、俺は大好きなサッカーをしていた。






「奏――」


修也がいいパスをくれる。

俺はボールを受け取り、近くにいた隼人にパス。


隼人は相手チームをうまく交わしながら、ゴールへ進む…

俺は相手チームの奴らをすり抜けながら、ゴールの近くへ…




スッ


隼人と目が合った瞬間…

隼人は俺に、きれいなパスをくれる。


俺はなにも考えることなく、ゴールに向かってボールを蹴る…



シュッ



「ゴ――ル!」



「奏――」

「やったぜ」


俺が蹴ったボールは、きれいにゴールへと入った。

その瞬間、修也と隼人は俺に抱きついてきた。









「あー楽しかった!」

「奏、最高だったね」


試合終了後。

ベンチでドリンクを飲みながら、俺たちはさっきのプレーの話で盛り上がる。


先月から、俺と修也は正式に隼人が入っているフットサルチームへ入った。

隼人が言った通り、このチームは本当にフットサルが好きな人たちが集まっていて、俺は改めてこのチームに入ってよかったと思っていた。