沙和side


――『でね、隼人ってばさ…“それは自業自得。お前が悪いよ”なんて言うんだよー』

――『ふーん…それはひどいね』


奏と付き合ってから、早いもので1ヶ月半がたったある土曜日。

私はハルと買い物がてら都内に遊びに来ていて、今はカフェでお茶をしているところ。


やっと梅雨が終わり、季節は夏。

毎日毎日暑くて、体が溶けそう…



――『もー絶対!一生!隼人とは会わないんだ!』


………(汗)

ハルはまた隼人と喧嘩をしたらしく、今日は隼人の愚痴ばかり…

まるでお酒を飲むように、ハルはアイスコーヒーを飲んだ。




この2人の喧嘩は…日夜万事のことて、

私もハルから何度愚痴を聞かされたかわからない。


でもこの2人の喧嘩は、じゃれてるというか…スキンシップみたいな感じだと思う(汗)


“一生!隼人とは会わないんだ!”なんて言ってるけど…

大丈夫。来週には会って、仲直りしてるよ(汗)





ふと、ハルの手元に目が止まる私。



――『なんだぁ…喧嘩中でも、ちゃんと指輪はしてるんだネ♪』

「え」


ハルの左手の薬指には、シルバーの指輪が光っている…




「え、あ…これはさ・・まぁ、一応……」


顔を赤らめて、私から目をそらすハル。

仲直りは近そうだネ♪