「終わっちゃったね。」

花火は造る時間はながいけど打ち上げてしまったら一瞬にして終わってしまう。


里奈は寂しそうな顔をしてた。


さっき俺があげたヨーヨーを大事そうに胸に寄せて。



「帰るか?」



「あ。うん。」


里奈の顔はさっきよりも明るくなっていた。


よかった…


「ねぇ。友哉って家、どこ?」


「あ〜昔の家の近くのアパート。里奈って引っ越してねーよな?」


前の家はすでに他の家族が住んでる。

俺らが引っ越すときにはもう買取人がいたしな。

「引っ越してないよ♪」


「そか。俺、一人で帰ってきたから、里奈の親父さんとかに挨拶いかねーとな。」



「え…あ…」



ん?里奈?なんかとまどってんな…


なんだ?



「どうした?」



俺が家に挨拶しに行っちゃだめか?


迷惑か…だな…



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