キスされる……っ!



そう思って目をつぶった瞬間、生徒会室のドアが開いた。



目を開けてドアの方を見ると、そこには目を丸くしてこちらを見つめている黒髪の男子生徒が立っていた。



あたしも滝川くんもピタリと動きが止まる。




「あー……悪い、お取込み中?」



しばらくあたしたちを見つめた後、彼は気まずそうに声をかけてきた。



み、られた……?



キスされそうになっているところ。



「チッ……」



近くではそんな滝川くんの舌打ちが聞こえてくる。



あたしはというと……。



「き……ぎゃあぁぁぁぁ!!」