「行って来まーす」

赤頭巾は、新しい服を着て、サンドイッチの入ったバスケットを下げて、お婆さんの家へと歩き始めた。
靴は、もちろんぴかぴかの赤い靴。

少し歩くと、色とりどりの花畑。
そこから数分、綺麗な小川。
そこの小さな橋を渡るとすぐお婆ちゃんのお家。

何回も行ったこの道は、目を瞑ってだって歩く自信があった。

その見慣れた風景に、見慣れない影一つ。